燃費入門

これから燃費について勉強される方へ
燃費について最低限知っておきたい事をまとめました。


燃費ってなに?
 自動車の燃費とは「1リットルのガソリンでどれだけの距離を走れたか」を数値で表したもので、単位はkm/Lです。
だいたい普通の乗用車やミニバンなら7〜10km/Lぐらい。燃費のいい車や軽自動車なら10〜15km/Lぐらい。低燃費を売りにした車やハイブリッドカーなら、何と20km/Lを超えることもあります。そして重い荷物を運ぶ大型トラックでは2〜3km/Lになります。
当然、同じ距離を走った時は、燃費がいい車のほうがガソリン代が安く済むというわけです。

 自動車の燃費は、車体の重さ、エンジンの種類、空気抵抗、乗車人数、走る環境、運転方法・・などなど、色々な条件が複雑に組み合わさって決まります。


あなたの車の燃費は?
ところであなたは自分の車の燃費がどのくらいか知っていますか?
ここでは簡単に燃費が計算できる「満タン法」というのを紹介しますね。

 まず、ガソリンスタンドでガソリンを満タンにします。
その時にトリップメーター(スピードメーターの所にある距離計で、リセットできるほう)をゼロに戻します。
そして、次回の給油の時にも満タンまで給油します。
その時のトリップメーターの走行距離を給油量で割ったものが、あなたの車の燃費です。

例えば500km走って40リットル給油したとします。
するとその時の燃費は、500km÷40L=12.5km/L となります。

※実際は給油誤差で若干のバラツキがあります。
 給油誤差を減らすには、セルフスタンドで自分で給油すると良いでしょう。

※アメリカではkm/Lのかわりにmpg(Mile Per Gallon)で表します。
 1マイル=1609.3メートル、1ガロン=3.785リットルなので1mpg=0.42518km/Lになります。



カタログに載っている燃費は?
 自動車のカタログを見ると「10・15モード燃費」という項目があります。
これは、国土交通省が定めた試験方法で測定された燃費です。日本の車ならどこのメーカーでも同じ条件で測定されているので、燃費を比較する目安になります。

 しかし困った事に、実際の燃費はこれより悪くなってしまうのがほとんどなのです。
この10・15モード試験というのは、測定装置の上に車を乗せ、実際の走行よりもかなり穏やかなパターンで運転するので、どうしても良い結果が出てしまうのです。
 この燃費データに期待して車を買ったものの、実際の燃費はそれより悪くて不満に思ったり、どこか壊れてるんじゃないか?と心配する人もいます。
一般的な街乗りでは10・15モード燃費の60〜70%ぐらいになるのが普通のようです。

でも、まだあきらめてはいけません。
良い走行条件と燃費走行テクニックを合わせれば、10・15モード燃費を超えることも十分に可能です。
正しい知識を身に付けて、10・15モード燃費を目標に頑張りましょう。


どんな時にガソリンを消費するの?
ところで車はどんな時にガソリンを消費しているのでしょうか。
簡単に言ってしまうと、アクセルを踏んでエンジンからブオーンと音が聞こえる時に、ガソリンをたくさん消費しています。

・信号が青になって加速するとき。
・追い越し加速をするとき。
・坂道を登るとき。
・高速道路で100q/h以上出しているとき。

もちろんアクセルを床まで踏み付けると、ビックリするほどのガソリンを消費します。
逆に、アクセルを少しだけ踏んで一定速度で走っている時や、アクセルから足を離している時は、ほとんどガソリンを消費しません。


なぜ同じ車でも燃費に差があるのか
 全く同じ車なのに、市街地に住むAさんの車より田舎に住むBさんの車のほうが燃費がいい、というのはよくある事です。
これは、燃費は走る条件や運転の仕方でかなり違ってくるからです。
混雑した市街地や渋滞、山道をハードに走った時などは、加速⇔減速の繰り返しが多くなるので、何度もアクセルを踏み込まなくてはなりません。
この場合、先程書いた「ガソリンをたくさん消費する運転」が多くなるので、燃費が悪くなってしまうのです。

 逆に、信号のほとんどない田舎道を60km/hぐらいで走る場合や、高速道路を80〜90km/hで走る場合は、ほとんどアクセルを踏まなくても走り続けられるので、驚くほど燃費が良くなります。


車の調子でも燃費は変わってきます
 あなたが自分でボンネットを開けたのはいつでしょうか?
もう忘れてしまうほどなら要注意。普段からのメンテナンスを怠っていると、燃費が悪くなるだけでなく、ある日突然思わぬトラブルが起きるかもしれません。

・タイヤの空気圧が規定値より低い
・エンジンオイルが汚れている
・点火プラグの寿命がきている
・ATF(オートマオイル)が劣化している
・エアフィルターが汚れている
・マフラーに穴が開いている

これらは燃費が悪くなる原因として、よく言われているものです。
こまめなメンテナンスを行って車をいつも健康な状態に保っていれば、いつまでも新車のように調子良く走ってくれるでしょう。